痛みは記憶される


痛みは記憶されるという話があります。

確かに痛かった時の事を思い出すと不快な感じが出てきます。 

 どこで記憶されているのでしょうか? 

一般的には勉強など何かを覚える時は脳の中、とくに側頭葉、海馬で記憶されています。

 記憶と言っても脳の中の記憶だけとは限りません。

身体が覚えているとも言います。

つまり、なにか運動をするときや楽器を演奏するときは、その運動パターンを小脳で記憶しています。 

では痛みはどこで記憶されているかというと、過去の痛い記憶だけでなく、痛みの電気信号は脊髄後角にて記憶されてしまうのです。

 記憶とは神経生理学でいうと『NMDA受容体が長期的に開口した状態で活動電位が発生しやすい状態』と言えます。  

シナプスは刺激が継続されると伝達されやすくなり、刺激が消失してもしばらくは元に戻りにくい性質があります。

これを『シナプスの可塑性』と呼びますが、これがあるから記憶ができるのです。

 このような痛みの記憶を忘れるにはどうしたらよいでしょうか?  

病理的な神経線維の異常である異所性発火やエファプスとは違い、痛みの記憶で痛みを感じやすくなっている場合は我々の手技やコミュニケーションや患者さんご自身でのペインマネージメントで回復できると信じています。

 詳しくは『第2回痛みのミカタ』でお伝えします!!

痛みのミカタ

ジャンルを超えて痛みの本質を追求する 「痛みの哲学セミナー」