アクティベータは坐骨神経痛にも効きますか?何回ぐらいで治りますか?


『アクティベータは坐骨神経痛にも効きますか?何回ぐらいで治りますか?』 

患者さんからこのように聞かれるのは分かりますが、 治療家からこのように尋ねられると『ん???』って思っちゃいます。

アクティベータに限らず、何かのテクニックを学ぶときに「この治療法で何々を治せるのだろうか」と、どうしてもテクニック自体に関心が行きがちですけどね、でもね本当に大切なことはそこではないんじゃないかと思うんですよね。

 じゃ、そもそも坐骨神経痛ってなんですか?

 どのような痛みだと認識されてますか? 

神経痛ですか?

筋肉痛ですか?

炎症が起きているのですか?

梨状筋によって神経が圧迫を受けて痛みを起こしているのですか?

痛覚過敏ですか?

アロディニアが起きてますか?

下行性疼痛抑制系が機能低下をおこしているのですか?

痛みの破局化がありますか?

 まず関心を持たなくてはいけないのはテクニックではなく目の前の患者さんの『痛み』なんじゃないですか?

 そのためにはそもそも『痛みとは何なのか』という定義に始まり、痛みの概念の変化、痛みの3つの側面 そして痛みの神経生理学を理解することで、痛みの評価ができ、痛みの分類の考察が出来るようになるのです。 

そこから、じゃあ、このような痛みの評価の場合は、どのようなテクニックによるアプローチが必要なのかいう思考になるわけです。

 この思考プロセスをお持ちであれば『このテクニックで何々は治りますか?』という質問は出てこないと思います。 

なぜなら『痛みは人それぞれ多面性があるから』ということを実感されているから。

 痛みに興味を持つことで同じテクニックを使っていても治療の幅が広がるのではないでしょうか?

 日々患者さんの痛みと真摯に向き合っているのであれば、いつかは気づくであろうことを僕は少し気づき始めました。

 長い治療家人生です。

どのポイントで気づくかは人それぞれです。

何となくこんな話が分かる先生は今がそのタイミングかも(笑)一緒に勉強しましょ。

痛みのミカタ

ジャンルを超えて痛みの本質を追求する 「痛みの哲学セミナー」